本事例の特徴
- IT担当がいないまま15年前の状態で使い続けられてきた基幹システムが限界を迎えて更改を決意した
- 社員のITレベルはExcelをギリギリ使える程度
- 基幹システムをクラウドに移行し、認証も全てSaaS化してDXへの道を切り拓いた
- 自治体の仕事なども実施しているため、事例での社名は非公開
Before/After
今回の取り組みでは、上記のように全ての業務サービスをクラウドに移行しました。
どのようにデータと業務を切り替えていくかが非常に難しい取り組みでしたが、全員の協力のおかげでトラブルなく移行に成功しました。
新基盤では、社内外で同レベルのセキュリティを確保し、オフィスに来る意味を「対面のコミュニケーション」のみに絞りました。
これによりオフィスを大幅に縮小し、コミュニケーションに特化したスペース作り(フリードリンクやお菓子、おしゃれな空間など)に力を入れられるようになりました。
このようにDXを進めると、社員のモチベーション向上施策に投資できるようになるのも非常に大きなメリットと言えますね!!
環境が古すぎて、新しいサービスを入れられない
今回のお客様は、他県で物販系の事業を20年ほど続けている十人前後の企業でした。
今から15年前に導入した基幹システムを使い続けていて、事業継続の観点で以下の点が重荷になっていました。
- 使用しているOfficeソフトが2009年のものであり、新しいPCで入れ替えられない
- Accessを使用しており、Office2009でなければならない
- DBサーバやWebサーバも15年前のものを使わなければならず、サーバの移行自体が不可能
- 各種バージョンが古いため、クラウドサービスとの連携や動作も難しい
また、このような状況を長年放置していたのには理由がありました。
- 小さい企業のため情報システム担当者がおらず、「見様見真似で作った基幹システム」であり、手の付け方がそもそもわからない
- 協力してくれていたベンダーも、自分の担当領域だけで会話をするため全体の整合性を取ることができない
このような状態でした。
しかしこれに終止符を打つきっかけが訪れます。
ITの面倒を見ていた社員の退職と、古いサーバが落ちることが頻発するようになったことです。
顧客情報等が全て入ったこの基幹システムが壊れれば、20年の事業で積み重ねた全ては消え去ります。
そこで、縁のあった私にお声がけをいただきました。
目指すのはDX、そのためのセキュリティ強化
今回の対応では、ゴールを
DXの開始
と設定しました。
これは、「全くDXとは程遠い現状を打破し、DXができるところまで持っていこう」というものです。
つまりDXのための準備という取り組みです。
以下の流れで取り組みを進めました。合計8ヶ月の取り組みにより、今後は最新のクラウドサービスを導入して事業を加速していくことができるようになりました。
2週間に一回の打ち合わせを行いながら、こちらの提言に対して取り組みの実施と検討を行っていただきました。
IT担当が居ないような企業様の場合はこれくらいのペースが一番適しているのかもしれませんね。
得たもの
今回の取り組みを通して、お客様は8ヶ月120万円のコンサルティング費用でDXの準備が完了しました。
※サーバ代やアカウント代金などは別途発生しています。
この取り組みで、お客様は以下のものを得て15年前の環境から令和最新の環境を手に入れました。
- 大幅に延命した基幹システム
- リモートワークの環境
- SSO環境
- 5年以上前の古いサービスの一掃
- クラウドサービスの柔軟な追加の方針
- 従業員のIT力
感想
今回のお手伝いを通して、中小企業の問題の本質は「IT担当者がいないこと」であることだとわかりました。
昨今のトレンドとして、セキュリティは複雑な操作がなくとも実現できるようになってきました。
それは優れたサービスを組み合わせることで簡単に実現できるようになってきたからです。
それらを広げていくことを使命としたいと思います!!!